他人事じゃない、超高齢社会

超高齢社会で発生する問題とは?

家族で考える2025年問題

家族との会話で、真剣に話し合っておきたい話題の一つに「2025年問題」があるかもしれません。
2025年問題とは、団塊の世代がすべて75歳以上になり、超高齢社会に突入することで生じる問題を指します。この問題は、短期間で解決できたり、一部の人たちだけの問題だったりというわけではなく、恐らくすべての日本人が長期時に影響を受ける問題だと言えるでしょう。
問題解決には制度の改革や予算の確保などが挙げられますが、もしかしたらあなたの価値観の修正も迫られるかもしれません。

例えば、延命治療に関する見方です。医療科学が進歩する前は、人は食べられなくなれば死ぬしかありませんでした。枕の横で医者がご臨終を宣告して、家族はその死を受け入れたものです。
ところが現在は医療が進んだことにより、病院に緊急搬送されてチューブを繋ぎ、そこから栄養を取り入れ延命する事が可能になりました。

そもそも日本における平均寿命は世界トップですが、健康寿命と言われる、日常的に健康な生活を送れる年齢は70歳までであるとも言われています。
欧米では自然死が当たり前で、延命治療や寝たきりという概念そのものがあまり浸透していません。最近では、日本でも書面にて延命治療を拒否する意思を明確にしている人たちも増えてきました。
高度医療や延命治療は、その後も様々な面で家族に負担を掛けることになりますから、こうした傾向があるのも私は頷けます。
もちろん人にはそれぞれの価値観があるので、優劣をつけれるものではありません。しかしながら、緊急な選択を迫られた時に後悔がないよう、事前に家族と意思の疎通を図り、本人の意思を尊重してあげたいものですね。